春はあけぼの、首を吊るなら、

 

 

ずっと同じ気持ちでいられないなら今すぐ死んでしまいたいってそれだけしか思ってないのに。

早めに死んでしまうんじゃないかって思う理由としては、季節が変わるたびに好きな人との楽しかった事柄と同時に悲しいお別れを思い出してしまうから。だってわたしとあなたの間にあった大事な思い出はもう手垢まみれになる他なくて、そんなの嫌なのにわたしはどうしても思い出すことしかできないんだよ、こんなの死ぬしかないじゃない。頭掻きむしって髪の毛ぐしゃぐしゃにして枕に口つけてアーーーーーーって言うしかない。昔見た演劇みたいに、いくつになっても終わらない思い出が心臓をカリカリしてくる。ただ爪を立ててるだけなのに、どこをやられているかによって痛みが変わるなんてそんな殺生な。痛くするなら殺してくれよ。痛いくらいなら死んだほうがいいよ。教えてくれ、死んじゃうくらい痛いこと。優しくなんかしなくていいから、一瞬で息の根止めてほしい。あなたの手はびっくりするほど白かったなあ。赤いヨーヨー、全然うまく遊べてなかったね。高台からの風景が好きだったな。高層ビルの向こうからやってくる朝焼けはきれいだったね。朝になってほしいと思った夜はなかったよ。いつまでも夜ならいいのにっておもいながら朝だよって言ってた。おはようってもう言えなくなっちゃうけど、同じ朝が来るならいいな。それなら少しはいいかな。どうかな。どう思う?もちろん答えはいらないよ。